『起業のエクイティ・ファイナンス』がベンチャー起業家の新たなバイブルになる

読んだ。

前著「起業のファイナンス」の倍の厚さはあろうかという著者渾身の一作。ベンチャー・スタートアップ関係者は必読。おまいら読め。

だけで終わってしまっては申し訳ないので以下。

 

「起業のエクイティ・ファイナンス」ついに発売 – 「cakes」での連載

http://www.tez.com/blog/archives/post4658.html

ベンチャーブームを支える3つのツール 【特別対談】郷治友孝×磯崎哲也(前篇)

http://diamond.jp/articles/-/55868

不合理なファンド規制がベンチャー生態系を破壊する【特別対談】郷治友孝×磯崎哲也(後篇)

http://diamond.jp/articles/-/55988

磯崎哲也氏の新著「起業のエクイティ・ファイナンス」(ダイヤモンド社)を購入しました(取り急ぎ)

http://blog.livedoor.jp/kawailawjapan/archives/7383672.html

 

序章「今後の「ベンチャー生態系」の変化を考える」

前著から数年を経ての著者の問題意識の変化と世の中の変化についておさらい。

 

第1章「創業初期から考える資本政策上の注意点」

もうこのあたり常識として押さえておかないと起業家全員討ち死に確定じゃねというぐらい必要な内容ばかり。必要な知識体系に加えて著者独自の問題意識(上場の目的はなにか、など)もちりばめられていて読み応えあり。

 

第2章「シード・ラウンドの投資契約」 あまり見る機会がないであろうシード契約書ひな形の解説。正直自分もあまり見たことがない部分が多かったので勉強させていただきました。

 

第3章~第7章は実務的な内容が中心なのでバックグラウンドがないとちとつらいかも。

 

で、本書の白眉は各方面からすでに絶賛の声があがっているが別添の投資契約書ひな形。

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投資契約書や定款のひな形を惜しげもなく開陳する太っ腹ぶりもそうだが、これらのひな形の向こうに見え隠れする過去の投資案件における阿鼻叫喚(たぶん)に目から汗が。

 

終章「ベンチャーの未来ビジョン」

著者の近年のスタンス「ステークを持つ」について。奥付にも引用されているこの一文は刺さった。

起業とは「政府や会社など、他人に命令されたことを実行する」といったことの対極にある、「自分で自由に考え、どんな環境であっても、それに合わせてチャンスを見つける」ということです。「人から命令されたことをやる」から「いかに自分で考えたことを実現するか」へと意識を切り替える「心の革命」であり、血が流れない「経済の革命」であるといえます。(中略)革命といっても、フランス革命や「アラブの春」などと違って、「国全体を動かす」といった大それたことを考える必要はなく、まずは自分が変わり、自分の周りの人を変えていくだけでいいのです。

究極的にはこの一文を書きたくて一冊書き上げたのではないかと推察する次第。

 

ということで、ベンチャー投資とエクイティファイナンスに関するエッセンス全部入りな本書。ベンチャー起業家の新たなバイブルとして加えていただきたい。

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